みえないものよ

みえないものよ

みえないものよ

水を飲んだ
コップは空になっていて、音がしない。
側にはヘッドホンが置いてある。
机があるからだ。
黒いモニターはかすかに動いているのではないか。
わたしの左目からの視線に振動して。
布団の上は、柔らかくあり、ひやりともし、窓からの風を入れる。
網戸はまだ閉めていない。
遠くの電車、飛行機のうなり。空気が空間にみちているのだと、わたしも吸い、吐く。

みえないものよ。
 

みえないものよ

みえないものよ

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-05-08

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