滲む
夜
ちいさいころは
スイッチをオフにするみたいに
区切りのあるものだった
今日と明日には
まるで繋がりがなかった
今日は今日で
明日は明日だった
夢は夢で
現実は現実だった
夜
おとなになったいまは
時間に区切りがないことを知った
暗くなったら明るさを待ち
明るくなったら暗さを待つのだ
ある程度を知って
夢というものが小さくなった
人生こそが一続きの夢であり
あらゆるものへの境界線が滲む
あしのみじかい白い猫が
のんびりしっとりと歩いていたのは
さて
滲む
夜
ちいさいころは
スイッチをオフにするみたいに
区切りのあるものだった
今日と明日には
まるで繋がりがなかった
今日は今日で
明日は明日だった
夢は夢で
現実は現実だった
夜
おとなになったいまは
時間に区切りがないことを知った
暗くなったら明るさを待ち
明るくなったら暗さを待つのだ
ある程度を知って
夢というものが小さくなった
人生こそが一続きの夢であり
あらゆるものへの境界線が滲む
あしのみじかい白い猫が
のんびりしっとりと歩いていたのは
さて
滲む