叙景詩人
死ぬのは、今日かもしれないんだ。そう思いながら歩いている。そう思いながら歩くことでしか、おれは自分の生を実感できない。すべてが輝いてみえだしたのは、すべてが死を孕んでいることに気づいた時だった。永遠への憧憬は朽ち果て、おれは一日一日を、一瞬一瞬を愛するようになった。現実感のない言葉は今となっては存在せず、危うい色彩を放ちつづける世界の片隅で、おれは今日も、つまらないものを愛している。
叙景詩人
死ぬのは、今日かもしれないんだ。そう思いながら歩いている。そう思いながら歩くことでしか、おれは自分の生を実感できない。すべてが輝いてみえだしたのは、すべてが死を孕んでいることに気づいた時だった。永遠への憧憬は朽ち果て、おれは一日一日を、一瞬一瞬を愛するようになった。現実感のない言葉は今となっては存在せず、危うい色彩を放ちつづける世界の片隅で、おれは今日も、つまらないものを愛している。
叙景詩人