失われゆくもの

篠原いずみ

この心のなかから

脳みそのなかから

失われゆくもの

それは言葉

わたしのよすが

何の言葉もないままに

沈黙のなか 死にゆくのか

わたしよ

わたしの 魂よ

言葉はわたしの杖だった

言葉はわたしの翼だった

けれどももはや わたしは心廃れて

何の言葉も紡げずに

ただぼんやりと悲しみを抱いて横たわるだけ

もう立つことはできないだろうか

もう飛ぶことは叶わぬだろうか

わたしよ

わたしの 魂よ

失われゆくもの

失われゆくもの

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2021-04-23

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