疾走

ふぶくような雨風が私を通り抜ける
明日君を眠らせるために粉薬を作る
狐につままれたような顔の君
ぬるい風が不快に包む僕の耳

明日みんなを眠らせたら失踪するよどこまでも

シベリア鉄道に乗って
街と村を繋いで
吐きかける衝動に
あなたの笑顔が滲む

どんなふうに雷鳴が私を貫いても
昨日君を眠らせた私が勝ちということを
透かしたふうに腹を空かせてるふりをする
ぬるい風が不快に包む君の声

明日みんなを眠らせたら疾走するよどこまでも

シベリア鉄道に乗って
夜と朝を断ち切って
突き抜ける衝動に
あなたの笑顔が滲む

疾走

疾走

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-04-17

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