悪役

戸惑いや躊躇いが

後ろから追いかけてきて

夜を越した数だけ僕は

からっぽに近づいていく

いつかの夢を背にして

進んでいるふりをしていた

いつかの約束がちらついて

残酷になりきれずにいた

明日を遠ざけようとした分だけ

いつかの過ちが近づいてくる

死人のような日々を積み重ねて

嘆くことも憎むことも

抗うことさえもしなくなって

ようやく孤独の真価に気づく

ただ雲の高さを想いながら

不器用を自覚しながらまた描き始めた

僕は残りの人生において

悪役以外になりたいものがない

悪役

悪役

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-04-02

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