かいてすぐの詩集
さっき書きました
わたあめ
ヒーローをまとい堂々と
輪投げ屋の前にあらわれる
子供たちには多すぎて
大人になると甘すぎる
花火のうちには消えないで
家に帰れば寄り合って
指先の甘さ笑いあう
庭先
路地を通れば庭先が
誰かの好きな草花が
散歩の犬は気遣って
踏まないように歩いてる
散歩の僕はそれを見て
優しい昼だとすれ違う
傘と雨の日
雨の降る日はたまにある
それを知ってて買ってある
広げたままでは邪魔になる
肩まで守れるすごいやつ
風邪をひいては困るから
風が吹くたびにぎゅっと持つ
宇宙にいると
どこかから来た彗星が
太陽の熱で溶けて行く
いつまでも回る惑星が
僕の足元を吸い付ける
衛星がそれを見つめたら
誰かが数字に置き換える
宇宙にいるとわからない
宇宙のことがわからない
セキレイの歩み
僕の真横を歩くより
飛んでしまえば早いのに
背の高い花もまっすぐの
穏やかな昼に旅をする
君は僕より街を知る
かいてすぐの詩集
ありがとうございます