やがて心は穏やかになる

火種をみつけて

炎を燃やすのはなぜだろう

燃え盛る炎に

わざわざ薪をくべる

なぜだろう

やるべきものではない

元々こんな習慣はなかった

暖をとりたいからでもない

心が温まるわけでもない

自分に問い正す

心の奥に何故か昔からある

他人からもらったように

まるで押し付けられたかのように

幼少の頃より

今は抱きかかえている

これは本来自分のものでは無かった

もう燃やさなくても良いもの

捨てて良いもの

はっきりした

だからもうやめようか

燃やしつづけて

消えかけている自分をもう一度拾ってやろう

心の底から二度と受け取らない

跡形もなく捨てていい

生まれてからこれが手放せないと

理由もなく握りしめて離さないものを

一番大切なものを守るために

今すぐ捨てる事だ

やがて心は穏やかになる

やがて心は穏やかになる

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-03-14

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