祈雨

祈雨 凱

黙祷する
答えなど知らない
道など知らない
生きることに理由はいらない

例えば 雨
それを望む枯渇した感情の砂漠で
僕らいったい 何枚の自分を切り裂いていく
水を求めて 乾く喉
それらを千切るように幸福を求めて
僕らいったい 何枚の自分を作り上げていく

僕は祈雨する
虚飾は晴れ
虚飾は飢え
虚飾は渇き
僕は決して 雨を恨まない
紙切れを破く静寂の指
その指先が肌を溶かしていく瞬間
僕らにいったい 何が残る?

祈雨

祈雨

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
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