ドッペルゲンガー

ある日鏡の前に立つと

そいつは僕の前に現れた

オレトイレカワッテクレヨ

そんなことできるわけがないだろう

ソトノセカイヲシリタインダ

そいつは悲しげに訴えてくる

だけど僕も今の生活にうんざりしていた

この世界で僕は何の意味もないから

誰も僕を必要としていないから

こんな生活を続けたところで意味がないから

こいつが僕の代わりになると言うのなら

入れ替わってくれた方がありがたい

別にいいよ

そう言った次の瞬間

僕は鏡の中に引き込まれた

鏡の中には何も無かった

こんなところにずっと居ろというのか?

永遠にこのままなんて耐えられない

振り返ると鏡の中に僕が映っていた

さっきまで僕が立っていた場所

これからは俺がオマエの代わりだ

そいつはニヤリと笑って鏡の前から消えた

ちょっと待て

僕の居場所を返せ

僕の身体を返せ

僕の存在をカエセ

ボクの意味ヲおしえてクレ

ボクノーーーーーー

ーーーーーーボクハダレダ?




ある日鏡の前に立つと


そいつは私の前に現れた


ボクトイレカワッテクレヨ

ドッペルゲンガー

ドッペルゲンガー

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-02-19

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