五時前の海

白色
歯茎を舐めまわす海水
首まで浸かれば、
しょっぱさなんて気にならない
ふりかえっても
誰もいない
バカみたいだ
鉛みたいに光る砂浜の
足跡
どれが自分のかわからない
ほんと
バカみたいだ
全部、のみこんでくれよ

五時前の海

五時前の海

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-02-14

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