グラスの氷

真夜中に起きて 夜空を見上げる。
流星を見るのが楽しみだ。

今は、ふたご座流星群がピークを迎えている。
月明かりの影響もなく見やすい。
11~12時でも見えるので寝る前に見えるのも好都合である。

リビングの灯りをほんわかと温かい電球だけにして
落ち着く音楽を聴きながら グラスを傾ける。
俺様専用のバーラウンジだ。家族に邪魔はされない。
時計が時を刻み待ちかねた瞬間がやってきた。

夜空に幾筋もの軌跡を残し星の命が燃え尽きていくようだ。
俺は、またひとつ またひとつと願い事をする。
これから 何人の女と恋に落ちるのだろうか・・
願い事の成果を期待した時、グラスの氷が笑った。

グラスの氷

グラスの氷

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-11-23

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