グラスの氷
真夜中に起きて 夜空を見上げる。
流星を見るのが楽しみだ。
今は、ふたご座流星群がピークを迎えている。
月明かりの影響もなく見やすい。
11~12時でも見えるので寝る前に見えるのも好都合である。
リビングの灯りをほんわかと温かい電球だけにして
落ち着く音楽を聴きながら グラスを傾ける。
俺様専用のバーラウンジだ。家族に邪魔はされない。
時計が時を刻み待ちかねた瞬間がやってきた。
夜空に幾筋もの軌跡を残し星の命が燃え尽きていくようだ。
俺は、またひとつ またひとつと願い事をする。
これから 何人の女と恋に落ちるのだろうか・・
願い事の成果を期待した時、グラスの氷が笑った。
グラスの氷