復活


『裸で笑ってて楽しいか?』
と、突然聞かれたその人は
「ああ。豊かだ」
こう答え、それから目の前の豪奢な装いの男をまじまじと眺めた。
  静かな、しかし傲慢さに満ちている表情。
  滞っているという印象。
  漂っているという印象。
・・・そして、こう聞かずにはいられなくなったのだ。
「あなたは、楽しいか?」

(間)

『・・・・・・・・・・』
男は、たちまち涸れ果てていった。
やせほそり、かわき、
ミイラのようになっていった。
というより
ミイラ
だったことが明かされたのだった。
『いつから…』
・・・・・・・
男は立ち去っていった。
貧相な背を見せて
まっすぐ

復活

復活

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-02-02

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