本質


歩き続けている
そういえば景色は 変わっていない?
変化があるとすれば
それは時の経過によるものくらいか
季節は移ろっている
進んではいるよな 確かに
靴底は減っているし

歩き続けている
いっつも遠くに見えてるアレ
との距離は
ひょっとして
縮んでいない?

――その時
  ぐるぐると
  ある円環上を
歩き回っている
  に過ぎないのかと
  よぎり
  寒々しく 笑いたくなった

本質

本質

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-02-02

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