ソレ


ぼくは
「石ころ」を眺めていた
しかし
それは
「石ころ」ではなかった
それは
「石ころ」とは何の関係もなく
そこに存在している
ソレ だった
説明のつかない
ソレ としか言いようのないもの…

――その時
  ソレ と ぼく
  は まったく同列に位置していて
  同じように説明のつかないものだと分かった

ぼくは
「人間」ではなかった
いや 誰ひとりとして

ソレ

ソレ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-02-02

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