この灰色の無機質な
つめたい像は
ぼく なのか?
表情はかたい これでもかというほどに
驚くほどつまらない姿をしていて
見ていて 少しこわくなる

これは 動いていた
し 表情があった 血がかよっていた
し 体温があった


あるとき
それは 像 だった

こんな像は
ぶっこわれてしまえ!


 像は
 かたく つめたく
 無表情で
 重々しく立っている
 ぼくは
 まだ その像の前で
 暗い表情をして
 軽々しく立っている

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-02-02

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