forgive
ねえ、ママ
おやすみのうたを歌って
今日も美しい声で
ねえ、パパ
いのちの営みを
生きるその理由を教えて
朝がやってきてやっと眠れるだなんて
そんなかなしいことはないね
いのちを呪った夜がめぐりめぐって
今につながっている
おはよう、おやすみ、ごめんなさい
いくつも言葉を覚えてはきたけど
でも誰とも分かり合えなかった
許せない人の前で笑ってしまった
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見知らぬ人の書いた活字の海で
たやすく傷を癒していた
分かち合うほど大きくもないのだろう
もうすぐ忘れられるよ
愛せなくても
笑ってなくても
血を流しても
死んでしまっても
恥じることはないよ
ぼくたちは生きる機能に守られて
仕組みに生かされているだけ
覚めない夢を見続けようよ
ほら、足音は軽やかに
響いていく
ねえ、ママ
おやすみのうたを歌って
明日もすこやかな目覚めを
ねえ、パパ
いのちの営みを
生きるよろこびを
forgive