シーグラス探索
川島 海
からからからと転がる枯れ葉が
三つ編みを揺らして運ぶから
捕まえようと追いかけた
私たちの頬は何色だった
ひりひりと指先を締め付ける
雪の降る夜を二駅も歩いた
私たちの息は何色だった
しんとした一番線で待つ
私たちの明日は何色だった
四度目の引越し先を探しながら
木枯らしから逃がした掌で
丸めたレシートのひびをなぞる
削られた角ばかり残ってしまった
冬の海は汚れている
いつか黄色い帽子の友人の
叔父という人が屋上で
時代のせいにはするなよと
タイムカードを切れない私は
今夜も片足で探しに行く
シーグラス探索