ここに在る

海百合 海月

 やさしいねって、いわれるのはきらい。とろけるような悪夢からめざめるとき、そっけないキスがあるといい。それはそれはゆめのよう。まぶたのうらにはりついているのは、妄想と想像だけでつくった天国で、でもそこにはかみさまもてんしもいない。いらない。天国って、べつに、かみさまやてんしがいるから天国ってわけじゃないでしょ。しってるよ。おとながかくすもの。でもどんなに目を覆いかくしたって、ひかりは、どこにだって射す。だから天国は、きみのいる、ここに在る。

ここに在る

ここに在る

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
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CC BY-NC-ND
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