雲をつかむ

船乗りが酒場で酒を飲んでた
僕の知らないところから来たらしい
どこか遠く
遠い遠い国から
僕に会いに来たわけではないけれど
僕はビールを
彼はギムレットを
飲み交わした
何しに来たのか尋ねたら
難しい質問だと
笑うばかりだった
彼は言った
目的というのはね
常に雲の先にあるものだ
つかんでいるような気がすると
すぐにどこかに消えてしまう
なるほどと肩をすくめる
わかったような
わからなかったような気がした

雲をつかむ

雲をつかむ

詩というより ショートショートに近いかも

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 冒険
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-01-14

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