ハーバリウムについて

ハーバリウムについて

普通の人間としてしか生きられないって悩みを、四方八方十六方三十二方から観察すれば、やがてはゲル状の臨界点に肺までもが満たされてしまうだろう。ころ が されて しまえ。渚はしんとしていて。冬の命がない感じって、わかりあえているみたいで、めっちゃ好き。だんだんと筋肉がこわばっていくから、やっぱりこれはホルマリン?
覗き見厳禁。
爪をはがして、歯を抜いて、骨を溶かしてお出かけの準備を。どくどく流れ出してきっとクロノスの延長戦だと。化学に歯向かうたてつくね。ハーバリウムみたいにして容器に詰めて並べれば、なんだってそれなりにはきれいなんだ。質量保存の法則をばかみたいに何度もちぎる、そうでもしないとわけがわからないレゾンデートルならあってないようなものじゃん。タコ糸でころしてやろうか。ポテトマッシャーでつぶしてやろうか。
かわいいハーバリウムはハーバリウムになってるからかわいい。冬は冬だから美しい。死ね。消えろ。せいいっぱいの拒絶を爪で弾く。きみに当たる瞬間を待ちながら、待ちくたびれながら。

ハーバリウムについて

ハーバリウムについて

四方八方十六方三十二方。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-01-12

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