どこまでが正義なのか

マチミサキ

今週はすべて
四時間程度の勤務予定。

いわゆる
コロナ自粛の影響ですな。

斯く言う今日も午前中しか
働いていない。

しかし
これが
首脳陣により
八時間、いや七時間五十分が保証されるので
おいしいと言えば美味しい。

まー、
そんなに喜んでばかりもいられませんが。

なにしろ
減収は1日につき全体で見れば少なくとも
何百万クラスらしいので。

となれば
職場の皆が口を揃えていうように
私の次回ボーナスも怪しい。

それどころか
このままでは
月々の減俸もあり得る。

なので僅かでも節約すべく

それも兼ね

しかも
明日は雪になるらしいですし
今日は
最寄りのスーパーへの買い溜め。

成人式など
イベント事がある時は
ご馳走が並びがち

とりあえず
値引きが始まる20時を狙い
ハイエナの如く
くり出しました。

我ながら情けない。

本当に申し訳ない。

スーパーの方々も厳しいだろうに
本当にごめんなさい

ごめんなさい。

ごめんなさい。

本当に申し訳ない。

最寄りのスーパーまで
歩いて3分。

こういう時こそ
地の利を活かなければ。

獲物を狙うハイエナの足なら
さらに早い。

うほほ

狙い通り!!

山ほど
ご馳走が半額で並んでいる。

【 おつとめひん 】

に至っては
さらに半額以下。

私はいつも
まずは野菜から。

ケール、ケール。

さらに
群れからはぐれた
クレソンの子供を狙う。

がうがう。

他のハイエナ達は
寿司だの揚げ物を狙うが
私はここ最近は主食として
草食ハイエナなので。

とはいえ
魚も食べたいは食べたい。

そして
次はサバンナのお刺身コーナー。

おおう
エビとイカ刺しが大量。

いや大漁と記すべきか。

ここで
幾ら安いからといって
根こそぎ奪うような真似はしない。

ハイエナにはハイエナのルールがある。

ハイエナの美学。

しかし!!

我が目を疑いました。

ハイエナおぶハイエナ

キングおぶハイエナ

いや、クイーンか。

若い主婦らしき女性が
お刺身コーナーの周囲に
カゴを複数置き
他のハイエナ達が狙えないように
ブロックしながら
じっくり吟味しているッ!!

嘘でしょ

初めて見た。

こんなん赦されるの?!

それは
他のハイエナ陣も同様に感じたらしく
ここで
年季の入った年配の雌ハイエナが
空のカゴを叩き落とすという凄ワザ

・・・

野生のケンカ

観たことあります?

まさに
あんな感じで
凄まじい争いが始まりました。

ここで

ふとフラッシュバックのように

あまり観たくない貴重映像でしたが
野生のヒョウが共食いでヒョウを
食べているキツイ動画が脳内再生。

自己封印していた筈なのに。

『アンタなんなのッ?!』
『ふざけんなよッ!』

流石の私も
此処には参戦出来ない。

生きるというのは
本当に大変。

みな
懸命に生きている。

のだなぁ。

と。

偉そうな事はいえない。

所詮
わたしも
同じ穴のムジナなのだから。

しかし
本当に
情けない。

譲り合い
解り合い
労り合う

そんな事はやはり
幻想であり夢でしか無いのか。

この光景を
本来このようなご馳走を用意されたであろう
新成人が見たらどう考えるのか。

・・・もう・・・止めましょう。

そう言いかけた
私のセリフに被せるように
店内アナウンスが天啓のように響き渡る

『ただいまからア
お寿司コーナーにィ
おきましてはア
全品半額ウ全品半額ウ
是非このチャンスをお見逃しィ無くゥ!!』

途端に
野生の争いを中断する両者
さらに
そのボス決戦の周囲を取り囲み
ウウウと彷徨いていた
雑魚ハイエナ達も一斉に
更なる戦場へと群がっていく

・・・

書いてて何ですが
マジで
本当に泣きたくなった。

いつまで
こんなんすれば良いの。

みんな
救われる道はないの。

そんなに
カゴいっぱい
今にも零れ落ちるほど
自分ばかり買う必要があるの。

あれもし
今夜中に消費するなら
クイーンんチ
四十人家族くらい居るんじゃないの?

・・・

ごめん

なんだか本当に情けない。

コロナだし

そういう世の中なのかなぁ。

なんだかもう
嫌になりつつ
それでも
店員さんがシールを貼ってくれる
蓮根をカゴに入れ
我ながら恥知らずの顔を隠すように
会計を済ませるのでした。

あ、
あと
いかにも固そうなピザ4分の1カットも
明日のお昼ご飯用に
ゲットしました。

なのでせめてもの良心で
いつものお気に入りチーズだけは定価で
なるべく賞味期限の間近なもので。

どうか
赦してください。

わたしも
ひとつで良いから
お刺身
欲しかったなぁ。

どこまでが正義なのか

そういえば
今日は鏡開きじゃなかったですか?

道理で・・


食堂のおばちゃんが
神棚の回りをグルグルしていたような
覚えがある。

たしかに社食でも
お汁粉が振る舞われていた。

私も一杯ごちそうになりました。

縁起物ですし
良い事あると嬉しい。

めちゃくちゃ甘かったですけど。

いえ、否定では無いです。

お汁粉は
あれくらいでないと。

おばちゃんは良く解っている。

流石はプロ。

私も
少し遅まきながら
今夜は七草粥

ふふー

これが普通の七草ではない。

先ほど手にいれたケール
スーパーの売れ残りとはいえ
栄養価の高そうな野菜を
すべてぶちこんでやりました。

ブロッコリーの葉っぱも入ってます。

いや
ちょっと待って。

これ
七草どころじゃなくない?

冷蔵庫の残り野菜も全てぶちこんだので。

なんか
サニーレタスの切れ端とか入ってるのですけど。

キャベツの芯とか。

ブロッコリーの葉っぱも。

まっいっか。

どこまでが正義なのか

相も変わらす四方山です。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2021-01-11

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