篠原いずみ

わたしという
実感が欲しくて
生きているという
理由を求めて 

どこまで旅をするの
もうここまででいいんじゃない
そう自分に、言っても

納得できなくて
腑に落ちなくて
相変わらずがんばってしまう

ふと、空を見上げる

誰かの必要となりたくて
誰かの喜びとなりたくて
なれなくて
疲れ果てて
ただ空だけが青くて

砂をつかむような日々の中
痛みだけが確かで
ほんとうにたいせつなものは
この手をすりぬけてしまうようで

わたしは
生きている、と言えるのだろうか
涙さえ流せぬ悲しみを
わかってくれる、誰かがいるなら

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2021-01-08

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