加月ゆずみち


 窓辺に飾った一輪の花 
 美しく咲いている 小さな輝きよ
 私は幸せに満ちて あなたと微笑んでいたの

 陽は静かに 日々は過ぎ去り
 窓辺の輝きは いつしか薄れ みすぼらしい影があった
 それはあなたを待つ 私を表しているようで

 冷たい風が吹き 花の残香が去った時
 私はようやく悟ったの 
 愛しいあなたは 去ってしまったのだと

 あなたとの微笑みの光は すでに遠く 
 枯れた花びらは、私の涙として ぽとりと落ちた
 
 さようなら 穏やかな眼差しよ 腕に抱かれた温もりよ

 あなたとの想い出 忘れることはできないけれど
 あなたへの想いを 消すことならできるわ

 窓辺に飾った大輪の花 あなたが嫌いな色とその香り
 華やかではあるけれど そこに輝きはない
 私は哀しみの中で ひとり微笑んだの
   
 一度失くしたものは 二度と戻らない
 一度消えたものは、二度と帰らない

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