たぬきの恋。

たぬきの恋。

      「ふぅー!今日もいい天気だなあっ」





    とある一角の小さな喫茶店から声が聞こえた。


         

  その子は、せっせと机を拭いたり外にある花に水をあげている







           「あのー・・・」





    その時向けられた笑顔に、僕は一瞬にして"恋"におちた。










僕の名前は鈴木雅(スズキ ミヤビ)スポーツも胸張るほど上手くないし、勉強もいまいち。





自慢はこれ一つと          な       い 。









普通
「俺は勉強できないけど、ゲームは得意なんだぜ」

とか

「唯一のとりえと言ったら、サッカーかな」





なーんてあるハズだけど、僕には本当何にもない



何にもとりえがない僕は毎日が退屈だよ、本当に。




そんな毎日を送ってるうちにきっと何か革命的な事が起きると、この15年間信じてきた




が、まぁ当然のように何も起きないさ、予想通り。





こんな事を一人で思いながら部活に所属していない僕は、そこそこ勉強ができる"竹内"と一緒に帰っていた。






「でさ、前田がさ意味わかねーんだよーwww」




とか竹内だけがべらべらしゃべり、僕は



「そうかーやっぱ前田スポーツうまいよなー、さすがって感じ」





とか適当な回答をする。





「は?お前俺の話聞いてる?」





・・・正直言うと聞いてません!







そんな帰り道。







あまり目立たたないところに、茶色い古びた看板を僕は発見した。






(・・・? "たぬき屋"・・・?  変な名前・・。)




とーか思ってるときも竹内は意味わからん事をべらべらとしゃべっている






「いや、だからな前田がジャージを裏っ返しに着てたという話をしたんだぞ?」






「うん、ちょっと気になってる。」







「え、何が?」












「たぬき屋」








        -そう、僕はひそかにそのたぬき屋に興味を持っていた-


      







                                     続く

たぬきの恋。

たぬきの恋。

優しい気持ちになれるような、そんな恋。 貴方は知ってますか?

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-04-09

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