泡世界

雨に佇む花を見て
慰めのために祈る、話し言葉は残酷な激情を焚き付け
憎悪に広がる欲望の声と霊とが
暗闇の大地で遊んで、浮かんで
きれいな身で呼吸をすることが、生きることなら
甘えること、喜ぶこと、奏でること
違った形で生き返ることは、狂信、見せかけの木の芽として
迷い込むは白銀の砂漠、うるんだ執着心の痺れ手に攫われ
紺碧の海の災い、霧の中に現れる私だけの   泡
星を覆う全ての皮膚が、火傷のストレスから逃れる前に
目を刻んで、空に絡みつく原色

泡世界

泡世界

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-24

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