轍の終点
自分が相手のためにしたいと思ったこと
それは自分がしてもらいたかったことと
重なりうることに気づく
相手を信用していないということ
それは自分のことも信用していないということと
重なりうることに気づく
最大のしがらみは他でもない自分自身で
決断を、行動を妨げていたのはつまらない憶測だった
自己否定、自己不信、それが自縛の種だった
人の数だけ正義があり
人の数だけ真実がある
わたしはそのすべてを、受け止めなければならない
そのすべてから目を逸らさず、受け止めなければならない
綺麗事だけではどうにもならない現実も含めて
無知を盾にせず 偏見を翳さずに
裸の目で見つめなければならない、見極めなければならない
想像を絶やすな、と声が聞こえる。わたしにはわかる。いや、わたしにしかわからない。
それは紛れもなく自分の声だ。
轍の終点