上昇

冬の日差しの中
気分は沈む
淡い上昇
ふうっと消えて
私は沈む
いつも沈む

いつかの時
沈み切れば
何かがぷつりと切れて
どこまでも飛んでゆけるのでは
そんな夢想をして
進んで
沈んでいっていた頃があった

沈んだ分だけ
痛みを味わいながら
浮かぶと知るのみだった

這い上がりたい
上昇気流をつかんで
見つけて
離さないように
浮き上がりたい

上昇

上昇

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-21

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