とおくへいってしまうわたしの
わたしはあまりにからっぽだった
からっぽだった 祈るものなど
なにもないほど
けれどもさみしくはなかった
さみしくなんかなかった
十月の夕ぐれに けっしてつよくはない
やさしく けなげな
ほんとうのうたを
彼岸花からとびたつ ちょうよりもそっと
祈ろう
とおくへいってしまうわたしの
わたしはあまりにからっぽだった
からっぽだった 祈るものなど
なにもないほど
けれどもさみしくはなかった
さみしくなんかなかった
十月の夕ぐれに けっしてつよくはない
やさしく けなげな
ほんとうのうたを
彼岸花からとびたつ ちょうよりもそっと
祈ろう
とおくへいってしまうわたしの