夜間工事について

夜間工事について

アガペーが夜間工事の騒音を引っさげてやってくれば夜の全てがパーリナイだけど、もはや流行おくれだった。人類が滅んだらきみの価値についても考えてやらないことはないけどとりあえず今はくたばれ。安眠できる夜が欲しいってことは結局、積極的に生きたくない願望に似ているんだね。たゆたうたゆたえ。
三日月型に地球をえぐって三日地球に。
ノースポールはいつでもきみの帰還を待っている。紡錘糸に巻かれてこんがらがってた。かすかに見えたアガペーは銅色に泣いていたよ。手は、指先だけがあればいい。夜間工事なんてものも前世にはありましたね。いっそ聖書くらいにとどまればいいよ。知らないうちに傷つけて、知らないまま死んでしまうのは、異常気象となんら変わりはない。くずだって言いたいのなら言ってもいいけど、スクラップにするかしないか決めてくれよ。ポエジーなんて普通に死んで。色とか形とか心とかにたよってばかりの単純すぎるきみの感情に、今さら興味なんてわくはずがない。唯一無二のきみだからこそ普通に死んで。死んで、普通に。

夜間工事について

夜間工事について

ポエジーなんて普通に死んで。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-15

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