星の山に出かけたら

星の山に出かけたら

楠伊万里はとぼとぼと道を歩いていた。冗談じゃないよ。なんで私がこんな目に遭わなきゃなんないんだよ。すべては奴の、沙綾のせいだ。
ちょっとかわいいからって、ちょっとスポーツができるからって、いばってんじゃねえよ。

『いまりちゃぁーん♡あのさぁ、ちょっと宿題かわりにやってくんなぁ—い♡?』

宿題というのは理科のヤロー(中崎利香という理科講師。超嫌われ者のイラチである)がだしたもので、
今日は金曜日ですね。土日は学校がなくてもちゃんと勉強しましょうね。なので今の単元の 地層と岩石 の発表会を今度しますが、その範囲の教科書を丸暗記してくださいね。あと、一人一つ岩石をとってきましょう。郊外の星野山などにたくさんあるはずですよ。
とかなんとかいうものだ。
じぶんでやれっつーの。

『だってえ、いまりちゃんのほうがほしのやまにちかいでしょ♡おねがい。』

とかいってたけど、五十歩百歩じゃねーかよ。
みんなあいつには男子がついてるから、逆らえないんだよな。
あたしにも、もっと力があれば、被害受けてる女子代表として言い返してやれるんだけどな。
そう思った時、真っ暗な道の先に、きらっと光るものが見えた。
      あれ、何.....?

星の山に出かけたら

星の山に出かけたら

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 児童向け
更新日
登録日
2012-11-20

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