一人の星


あの頃は 孤独であることが勲章のような

それでいて寂しさを抱えて人と固まるような

そんな矛盾した感情に囲まれて

自分はどこへも行けず

部屋の中でぐったりとときが進むのを見守っていた

プライドと幼さと

周囲のそれも自分自身のそれもわからずに

生きづらさだけ抱え込んでいた

星星は孤独だろうか

あの星雲は

あの一等星は

けれどもこの街では星すら見えない

明日もまた朝日が昇る

それを美しいと思える自分になりたかった

一人の星

一人の星

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-13

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