霧昇りきれ冬結び
孤独を感じた最後の瞬間
何故だか星を見上げた
輝きなんてひとつとしてなく
燃え尽きる寸前の星だった
命が止まる音を聞いて
目蓋を閉じようと寝転んだ
霧はひとりきり
水滴の一つ一つが孤独だと知る
一体全体いつからだろう
星が欲しくなった感覚なんて
忘れたまま眠り就きたくて
君のいる方角をひたすら探した
霧、昇りきれ冬結び
変わってしまったことなんてない
一切の気配を絶った世界で
斬り、上りきる冬へ結ぶ
言葉固まり小声で笑う
小さな心にまた隠せるだろうか
好奇心という名の愛情を
小さな心にまた灯せるだろうか
好奇心という名の衝動を
笑っていたんだ
昨日まで ほんのつい昨日まで
燃える手には何もなくて
寄りかかる背には罪が在った
随分遠い回り道をして
僕らはまた出逢おうとする
それさえ拒む方程式が
解ける頃にはもう時間がなくて
簡単なことばかり伝えてしまう
言えばそれで終いの事ばかり
狩り尽くされた語彙達に捧ぐ
誰かを好きになること
それは美しいことだと
霧、立ち昇り冬結び
重なった銀河 凍えた銀河
その中心点にて君を待っている
願い、届かない冬を結べ
そうして見つけた答案を
盗み見る心で分かるだろうか
君という行方の探し方
泣き噦る僕で分かるだろうか
星という孤独な生き方 を
霧はひとり
たったひとりきり
水滴全てに命が在って
目的のために集いだす
僕と君はひとりとひとり
混ざり合える日を待っている
そんな日が来ることを
星を見上げて願っている
霧、昇りきれ冬結び
変わってしまったことなんてない
一切の気配を絶った世界で
斬り、上りきる冬へ結ぶ
言葉固まり小声で笑う
小さな心にまた隠せるだろうか
好奇心という名の愛情を
小さな心にまた灯せるだろうか
好奇心という名の衝動を
この言葉を待っていた
君が好き
好きだと笑う
違った道 終着点はだけど同じ
君が好き
好きだと笑う
違えた星 だけどそれでも、同じ。
霧昇りきれ冬結び