消滅系について

消滅系について

拒絶なんて最初のうちはなかったと弁明したことすら嘘みたいで地球が消えたあとのぼくたちはスパークかましたくてかますだけの勇気も実力もなくてただばかみたいに存在していてここはたぶん天国。羽から発生した目の数を競い合うくらいしかすることはなく目は涙腺に凭れかかっているらしく何億もの目が泣いたり泣いていなかったりで包まれてうとましさとともに眠ってはドライアイの夢を見ていた。生を受けてみたりその可能性を拒否ったりしているうちに顔が丸くなって目が二つの黒い点になって一本線で口が引かれたりしたわけよ。たんぽぽを摘んで冠を作って円形なぞみっともないと謗ってそのたんぽぽはきれいなたんぽぽできれいなたんぽぽだったが故にきれいな冠になっているからみっともないの。詩がわれわれの貴さを殺してあけがたには天使が鳴く。このまま消滅して消滅して消滅して消滅が消滅して消滅できない消滅を消滅させて消滅して消滅して消滅して消滅して消滅を拒む消滅の消滅系にぼくらはいる。まったくもって消滅すべき消滅系に。

消滅系について

消滅系について

このまま消滅して消滅して消滅して消滅が消滅して消滅できない消滅を消滅させて消滅して消滅して消滅して消滅して消滅を拒む消滅の消滅系にぼくらはいる。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-09

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