ラフターズ
僕ら無傷だった頃には戻れないね
言葉なんて知りたくなかったと零す君は
詩なんて書かなきゃよかったと笑う君は
世界で一番、一番優しい人間だよ
向き合った時間だけ傷が深くなるなんてさ
周りからしたら、まるで好きで傷つきにいってるみたいで可笑しいよな
けど、僕は笑えなかったよ。
笑えないから、僕は笑われにいったんだよ。君を庇うようにね。
僕の突飛な行動に君は茫然としていたけど
君は後から笑ったよな。でもその笑い方は周りと違って
微塵の悪意も含まれていなかった。それは純粋な笑顔だった。
その混じりけのない笑顔に勝手に救われたんだ。馬鹿みたいにね。
無傷だった頃には戻れないけど
これからも傷が増えたり、深くなったりしていくだろうけど
君がいつか姿を消しても、僕は君と、君の言葉と、君に救われた事実を、決して忘れはしない。
ラフターズ