感情警察
嗚呼、また彼奴がやって来る
均衡を崩し、平安を乱し、全てを台無しにする彼奴が。
僕は其奴を追い払おうとする
必死で、というよりかは、寧ろ慣れた様子で。
また来たのか、という風に疎ましがる様子で。
追い払われるべきは、僕の方かもしれないがね。
神様とやらが書いた予定表は、何処も彼処も狂ってやがる
僕は受け入れるふりをして、最後に鼻で笑うだろう
その唾棄すべき運命を、不正契約された事柄を。
お前が満足するのなら、この腕の一本や二本くれてやるよ
僕は四肢を切り落とされても、お前に屈従する気は無いがね。
善と悪とは派閥ではない事を、少なくとも僕は自覚している
派閥が断罪の根源である事を、少なくとも僕は自覚している
正義とは独立したものでなくてはならない
それが否定されるのなら、それは全てが茶番である事の証左だ
最初から何を弁疏する気も無い僕は、大衆の面前で、喜んで毒杯を呷るだろう。
感情警察