歌詞


君がいいと呟いた
拾われなかったセブンスコード
悠々(ゆうゆう)と巡る帰結(きけつ)がまた始まりを求める



推定(すいてい)、海の向こう
僕が探しているものがある
水滴が落ち続ける
数えているのは誰

夜になると掛かる負荷(ふか)
思考が案外 疲れていて
「待ちぼうけの朝焼け」と
「振り返れない夕焼け」は


同じ ことだと分かっていた
見届けきれない循環(じゅんかん)

眠りに()いた頃に産まれて
僕の目が覚める頃にはもういない


どうしたって君が良いと心を()んだ
聞こえないで 聞こえたらいいな
祈る声が届きます様に
無意識を渡れば誰かに辿り着くから
ねぇ、側で歌っていて
今の歌を 君の歌を この共振を僕は待っていた



推定(すいてい)、嗚呼 君の向こう
加工された未来が(へだ)てて
水栓を締めてしまう
流されないために

自分という存在の剥離(はくり)
思考は大分疲れ果てていた
自然淘汰(しぜんとうた)摂理(せつり)」とか
傲岸不遜(ごうがんふそん)の強者」なんて


自分には無いものは
何故だろう 受け容れられない

他人に有って僕にない
二度と目が覚める事はないのに


それでもやっぱり君じゃなくちゃ
息も出来ない したくないから
吐き続ける呼吸に祝福を
腰が曲がらなくなれば見捨てられて
ありがとう、さえも言えなくなる
だから歌に 歌に乗せて 君にもちゃんと伝えてみせる


拍動を抑えきれずに
刻一刻と流れていく
「流されまい」と一人戦っていた
孤軍はきっとこの世界でもう…ただ僕独り

この星の中では 誰かと誰かは家族になって
僕だけだ 愛情を拒んでるのは




だって…この星のどんな命だって平等だと思うから
死なせることも 死んでしまう事もあるけれど
綺麗事の海で生きるのも悪くはないと教えたい
()れた声で 下手くそな音律で 君含む全てに伝えたい


例え叶わなくたって もう二度と会えなくたって
君じゃなくちゃ 君がいいんだ

君がいいと叫んだ 喉が壊れるほど無様に
歌い尽くして 身体中の水分が蒸発した後も
曲が止まってしまったとしても 歌い続ける

「誰かじゃない 君がいい
妥協じゃない 君じゃなくちゃ嫌だ
他人と他人が惹かれあって 結ばれ、繋がりを持って
その命の循環(じゅんかん)は君とじゃなきゃダメなんだ」



笑われ続けた僕の最後は孤独な死だった
だからこの歌を聞いて泣いてる君は
きっときっと、君の好きな誰かと幸せになれ



君の死に祝福を

歌詞

歌詞

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-05

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted