ヒト

闇は、人の群れの影なのだ
刃を伝う涙のように

誰にとっても心地よいものが
私たちのフリをしていた
それが枷なのか、凶器なのかは分からない

いまとなっては石の都の廃墟となって
どこにも動くものがない
ずっと冷たくて、暗い絵のように

なぜ人は嘘をつくのだろう?
それが私たちの望んだ在り方だったのか

ヒト

ヒト

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-30

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