恋を越えるということ(R18)

ヤリクリー

注意事項
①このお話はR18です。ご注意ください。
②必要人数は5人です。最低でも4人は男性でお願いします。
③BLです。耐性のない方はご容赦ください。
④米印はト書きです。読まないでください。
⑤米印の無いカッコの中は読んでください。

恋を越えるということ(R18)

〔登場人物〕
・寺崎広大(てらさきこうだい/男)…仁のことが気になっている。
・山井仁(やまいじん/男)…成績優秀で病弱。寺崎の好意には気づいてない。
・栢野平田(もものへいた/男)
・山井裕(やまいゆう/男)
・ナレーター(男女どちらでも)


ナレーター:これは、とある2人の恋物語。国立沢野池(こくりつさわのいけ)高校に通っている寺崎広大は高校2年生。同級生である山井仁に好意を寄せているが、当の本人はそれに全く気付いていない。いくら成績優秀でも、彼ほどの鈍感(どんかん)男はこの学校にはいない。教師陣を含めたとしてもそれは同じである。

寺崎:じんさん♪ちょっと英語の事で教えてほしいことがあるんだけどいいかな?

仁:…。

寺崎:じんさん♪

仁:…。

栢野:テラー。アイツにはいくら声掛けをしたところで意味ねぇぞ。身体を揺(ゆ)するなりなんなりしても無駄さ。

寺崎:え~?
あとで“ふっくらドーナッツ”の新商品を食べに行こうと思っていたんだけどなぁ~。今日からの発売だから、せっかくだし誰かを誘おうと思っていたんだけどなぁ~?

仁:…!

“ふっくらドーナッツ”!!

ナレーター:“テラー”とは寺崎のあだ名で、栢野が使用している。そして、山井は隠れスイーツ男子である。表(おもて)では隠しているが、プライベートでは“スイーツリゾート”と呼ばれるスイーツ専門店に足蹴(あしげ)もなく通うほどのスイーツ好き。当然のことながら新商品には目が無い。

仁:わかった。すぐに教えてやる。急いで済ませてソレを食べに行こう。なぁに、俺がおごってやんよ。

寺崎:♡

ありがとう♡


栢野:(ま、マジか…。

アイツ、仁をその気にさせやがった…。)


仁:んで?どこを教えてほしいんだ?

寺崎:ここの穴埋め部分なんだけど。

仁:えっと?

…なるほど。ここの答えは“Have(ハブ)”だからbさ。
理由は、カンマの後の穴埋め部分がその前の文章から今現在も続いているからさ。

寺崎:…あってる。理由もドンピシャ。

じんさん、やっぱりすごいです!

仁:そんなことはないさ。例には及ばんよ。
他には?

寺崎:ここだけです。この一問だけがよくわからなかったので。


仁:おけ。んじゃさっさと片づけて食いに行くか!

寺崎:はい♡

仁:栢野、後は頼む。確か、今日の日直はお前だったろ?最終確認も頼んだぜ!

じゃあな!

栢野:あ、お、おい…。

寺崎:じゃあね~♡サヨナラ~♡

chu♡(※栢野に投げキス)

栢野:ムキーー!!(怒)

アイツらァ~~~!!!!


ナレーター:2人はそのまま学校を後にして近くのふっくらドーナッツに到着。

寺崎:あ!ありました!!

仁:いくつかソールドアウトのフレーバーもあるが、まだ残っているものもあるな。
無い分は、また今度の時で。

コウ。どれにする?複数でもいいぞ。

寺崎:じゃあ、“レモンハート”と“プレーン”、“ヨーグルトタイム”の3つで。

仁:なら、俺はそれ以外のフレーバーだな。“チョコハウス”と“ビタースクリーン”かな?

「すみません。これらのフレーバーを1個ずつ下さい。」


ナレーター:購入後、近くの公園で頂くことにした彼ら。店内があまりにも混みすぎていたからだ。
この時期の公園は夕日が美しく映える。そよ風も心地いい。

仁:ほらよ、“午前の紅茶”。ストレートでよかったか?

寺崎:…あ、ありがとうございます。

じんさんは、コーヒーなのですね。

仁:まぁな。

とりあえず、今日も一日お疲れ様!
「乾杯♪」
(ペットボトルだけどw)

寺崎:「乾杯♡」お疲れ様です。

仁:さぁて、まずは“ビタースクリーン”から。

ん!こりゃうめぇ。この強すぎる苦さは全然苦にならない。むしろベスト。
(※頬張りながらしゃべっている)

寺崎:では、私は“プレーン”から。

あ、美味しい。このしっとりとした感じとほのかな甘さ。比較的多めのフレーバーがあることに納得です。

仁:なるほどな。確かに、俺のもビターとか言いつつ、何かクリームが注入されていたりかかったりしているわけではないからな。

(あいつ、視野の広さは広い方だから納得のできる説明をよくするんだよなぁ。)

寺崎:レモンハートも、何だかキュンキュンする味です。爽やかな酸味が生地本来(ほんらい)の甘さを活かしています。生地の良さを殺さずに活かすのが上手いのは、ふっくらドーナッツの真骨頂ですね♪

仁:お前はスイーツの評論家かよ。

寺崎・仁:wwwwwwwww


ナレーター:2人が食べ進めていくうちに、不意に仁がこんなことを話し出した。

仁:そういえば、こうやって学生服を着ながらこんなことをするなんて1年以上ぶりだな。まず第一に、そこまで学校に来ることが無かったからな。俺。

寺崎:え?

でも、勉強がここまでできるってことは…。

仁:お前のおかげさ、コウ。毎日俺のもとに課題を届けてきてくれたり、その日あったことを毎晩報告してくれたし。

それに…。

寺崎:?


仁:「定期的に俺のもとに手紙を届けてくれてたな。」

返信が全くできなくてごめんよ。

寺崎:あぁ、あのことですね。
全然気にしていませんから。

仁:知ってるよ、お前が俺にラブレターをよこしてくれたこと。

「俺も、お前の気持ちに気付けなくてスマン。」


ナレーター:ここからは、彼ら“カップル”の回想である。

病弱だった彼は、月に1度学校に来られたらバンバンザイだったほどのレベルで体が弱かった。生まれつきというのがそもそもの原因。先天性のものは、そう易々(やすやす)と治るものではない。


寺崎:いよいよ、待ちに待った高校生活が始まるんだ。楽しまなきゃ!

栢野:あ、ども。

寺崎:はじめまして。

栢野:栢野って言うんだ。よろしく。

寺崎:栢野さん、はじめまして。寺崎(てらさき)です。お願いします。

栢野:あぁ。


仁:…。
(※少し体調がおかしい。)


ナレーター:式が終わり、一週間を過ぎたあたりのある日の放課後。

寺崎:さて、帰りますか!

仁:…あ、どうm…。

寺崎:?!

だいじょうぶですか???!!!!!わかりますか???!!!!


ナレーター:仁が突然倒れた。寺崎はすぐに彼を介抱し、何とか周りの協力を得ることに成功し救急車要請と保健室での一時的な移動に成功。
この時は、彼が非常に病弱であることを寺崎は知らなかった。

彼が目を覚ましたのはそれから10日後の夜のこと。

仁:…ん?

寺崎:…あ、気づいた。

こんばんは、“山井さん”。

仁:…?だ、誰??

寺崎:寺崎です。心配しちゃってお見舞いに来ました。

山井:…あ、そ、そうか。
すまない…。

寺崎:いえいえ。意識が回復したみたいで、一安心です。

仁:アハハ。

…あ、あと。“仁”って呼んでくれ。

寺崎:はい。

山井:はぁ…。
(※溜息)

寺崎:そんなに心配しないでください。先生には、こちらから逐一状況報告をしていますし、書類もお届けしています。

裕:そうだぞ?仁。いつもお前のことを心配してくれていたんだぞ。

仁:と、父さん!!何でここに?
てか、そもそも何故寺崎さんがここに??

裕:実はな、彼がお前のことを心配してくれていてさ。あまり挨拶をしていなかったらしく、仁に声をかけようとしたんだとさ。
そしたら急に倒れこんだからすごく不安になった。でもすぐに心肺蘇生なり、できる限りの救急手当をしたおかげで今ここにいる。

家にも電話をかけてくれてさ。ここまでお前を思う方(かた)は未だに巡り合えなかっただろ?いつも一人で黙々と作業をしていたから周りの事なんてお構いなし。いくら成績が優秀でも精神面や肉体面ではかなり疲弊していたみたいだな。
“悲鳴を上げて耐えられなくなった”ってわけさ。

仁:父さん…。

裕:それと。寺崎さんは、まるで“お前の彼女”みたいに世話をしてくれていたんだぞ?
お前の知らないうちに。休日も課題をこなしながらいつも見てくれていたんだぞ。

よかったなぁ~。

仁:ちょっと待ってよ、父さん。俺はホモじゃないしLGBTQ(エルジービーティーキュー)でもない。

裕:ま、そうエキサイトすんな。

さっきのは、“あくまで”たとえ話。そのまま鵜呑みしちゃあいけない。

寺崎:…。

ナレーター:寺崎、赤面。

裕:んじゃ、俺はちと用を足してくるから。


寺崎:仁さん…。

仁:寺崎…。


ナレーター:急に二人きりとなった病室。

仁:(…てことは、寺崎は“俺のナイチンゲール”ってこと?!

あぁ、女神さま!私に救いの手を差し伸べて下さりありがたや。
アーメン!)

仁:入学初月(しょげつ)からこんな状況に立ち会わせてゴメン。

何て謝ればいいんだか…。

寺崎:だいじょうぶです。

“貴方が元気になってくれて、それだけで幸せです。”


ナレーター:それから3週間ほどのリハビリを経て、無事復帰。時々学校を休むこともあったが、彼が病弱であることを加味すれば、まだまだ挽回の余地はある。

課題を済ませるスピード、理解力の早さは彼の真骨頂。定期考査の追試も難なくクリア。


仁:なぁ?寺崎。

寺崎:はい。

仁:今度の休み、一緒に食事かお茶にでも行こうか。つい最近、この近くに新しいカフェがオープンしたんだ。フランススタイルの店で、他県ではかなりの人気らしい。この県には初出店みたいだから、一度行きたくてね。

どう?

寺崎:はい!喜んで!!


ナレーター:こうして、彼らは“デート”を楽しむこととなった。

仁:来たぜ。

寺崎:あ!じんさ~ん!
こっちこっち!!

仁:(か、可愛い…。)


ナレーター:寺崎は男であるが、俗に呼ばれる“ショタ”というもので…。

スカートは勿論だがワンピースをも華麗に着こなしている。脚もツルツルでハイヒールも違和感なく履きこなす。“女性だ”と言われても扱われても問題は無かろう。

“声までもが可愛いのだから”

寺崎:じんさん♡早く行きましょ?

仁:よ、よし。行くか。


ナレーター:彼らはケーキやらタルトやらを頂いた。紅茶を頂く姿が映える寺崎に対し、ブラックコーヒーが似合う仁。

“カップル”そのものである。

仁:このチーズケーキは甘ったるくない。北欧のチーズは元々の香りや風味にクセがあるのが特徴だがコクや味の強さはそこまで強烈ではなくほどよいと言われている。見事にクセを潰せている。アッパレ。
そして、このタルトはベリー系とブドウ系の2種類の果実を使用しているらしいが、互いに独立しているわけではなく、見事に丸く収まっている。タルト生地もボロボロと崩れやすいわけではないし、クリームにもほのかにブドウ系の香りがするし見た目からしても入っているのであろう。シャインマスカット、であろうか?この粒の状態からすると。
見事な果実の使いよう。
このカフェが人気なのも頷ける。

寺崎:…く、詳しい。

仁:ごめんなさいね。

実は、かなりのスイーツ男子でして。和菓子よりも洋菓子系。ケーキやタルトをはじめとした“生洋菓子系”が特に好きで。

寺崎:評論家みたいですね♪

仁:今度、何か本でも出そうかなぁ?

寺崎・仁:wwwwwwwww


ナレーター:こうして、彼らは何度かデートを重ねてはスイーツを食べ歩いていた。
回数が増えるほど、お互いの意識も徐々に変わっていき、“恋人関係”も目の前。

という過去があって今がある。


仁:なぁ。今日は金曜日だったよな?

寺崎:えぇ、はい。

仁:今日は俺の家に泊ってけ。
両親からも許可は得ているから。

寺崎:でも…。

仁:気にすんな。
俺、少しコンビニに行くから、その間に親に電話するといい。

寺崎:はい。


ナレーター:電話と買い物が完了。

寺崎:OKが出ました。

仁:んじゃ、帰りますか!


ナレーター:2人がご帰宅。

仁:ただいま。

裕:おかえり。

寺崎:お、お邪魔します…。

裕:あぁ、寺崎君。久しぶり。
さあ、自宅だと思ってゆっくりして。

部屋は、仁のを使うといい。布団も用意をしておくから。

寺崎:ありがとうございます。

裕:2人とも、もう少しで夕飯にするから。

今夜は会社から松阪牛を頂いたからすき焼きにするぞ。

仁:YES!!!

寺崎:え?!そんな豪華にしなくても…。

仁:“今宵くらい、一緒に楽しもうぜ?”
(※無駄にイケボ)

寺崎:はい♡


ナレーター:夕飯を終えお風呂も済まし、いよいよ寝ようかというところ。

裕:仁、ちょっといいか?

仁:父さん。どうかしたの?

裕:ちょっと母さんと出かける急用ができたんだ。買い物は今日済ませてあるから、あるものでも食べたり出かけたりでもいいから朝食を済ませてくれ。

帰りは明日だが、遅いと夜になるかもしれないから。よろしく。

寺崎さん、申し訳ないね。

寺崎:だいじょうぶです。

いってらっしゃいませ。

裕:ありがとう。

仁:いてらー。何かあれば連絡ちょうだい。

裕:了解した。


ナレーター:家にはカップル1組のみ。


仁:…なぁ、“コウ”?

寺崎:じんくん。なぁに?

仁:じ、実は…。

寺崎:ん…♡ chu♡


ナレーター:カップルが唇を重ねる。仁は、抵抗なくありのままを優しく受け入れた。

仁:ん…。

寺崎:ん♡ ん♡

(※2人がリップ音を出しあう。)

ナレーター:静かな一部屋に、2人の愛を重ねる音が優しく・静かに響く。

寺崎:ん♡ はん♡ あん♡

仁:ん…。ん…。

(コウ…、好きだ。好きだ。愛している…。)
(※優しく語るイケボ)

寺崎:あん♡ ん♡
(大好きです、愛しています♡)

(※数秒間、リップ音だけが響く。)


仁:こ、コウ…。

寺崎:はむっ♡ はん♡ ん♡ ん♡

ナレーター:スイッチの入った“彼女”。2人とも完全にゾーンに入った。

仁:ん。ん! こ、コウ…。

寺崎:はむ♡ ん♡ chu♡ chu♡

ナレーター:可愛いパジャマを着ていた寺崎は、脱いでまさかの姿に。

それでも驚かない仁。

“カップル成立の瞬間である”

寺崎:ん♡ ん♡ ん♡

仁:ん!!

寺崎:“あん♡♡♡♡”

おいひい♡ だぁいすき♡


ナレーター:これで終わるわけもなく…。

寺崎:あぁ~~~~ん♡♡
じんさんのが伝わってきます♡♡

仁:コウ…!! ん!! ん!!
俺の思いを受け取れ!!

“大好きだ!愛してる!
これからも俺と一緒にいてくれ!!”


寺崎:あん♡♡♡

“私もッ♡私も大好きですッ♡
私をッ、アナタ色に染めさせて♡”

いやん♡あん♡あん♡

仁:い、イクぞッ!!も、もう耐えられないッ!!

寺崎:あん♡わかりますわ♡わかりますわ♡

“き、きて♡私を染めて♡♡”

あん♡あん♡
イク♡イク♡

仁:愛してるッ!コウ!!

寺崎:じんさんッ♡
“私を一生アイシテ♡”

“あ~~~~~~~ん♡♡♡”


ナレーター:2人は、無事に桃源郷に着いたのであった。

寺崎:い、イっちゃいましたぁ~♡♡


ナレーター:その後、2人の愛は本物と証明された。

寺崎:ん♡ ん♡ chu♡ chu♡ chu♡

仁:ん!

寺崎:ん~~~♡♡

ん♡ん♡

chu♡ chu♡

仁:ん。ん。ん…。

(※2人はリップ音を出す。)

ナレーター:言葉を交わさなくても、彼らは互いの事を信用している。

“愛し合っている”


寺崎:じんさん…♡


ナレーター:そうして夜が明けて新しい日の始まりである。


仁:“広大…”

寺崎:“じんさん♡おはようございます♡”

chu♡

仁:アハハ。ありがとう。

“これから、ずっとよろしくな!”

寺崎:“はい♡喜んで♡”


ナレーター:そうして数年後。

“2人は無事にゴールイン”。

寺崎:あなた、おかえりなさいませ。

仁:コウ。ただいま♪

“ぎゅ~♪”

寺崎:♡

仁:先にお風呂にしようかな。

寺崎:わかりました。

“ゆっくりと休んでくださいね♪”


ナレーター:2人の恋物語。これにてめでたしめでたし。

恋を越えるということ(R18)

恋を越えるということ(R18)

同性同士の恋愛が徐々に認められてきている現代。学生時代にもあっては良いと思いませんか?

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