焼かれる
ひかりのうみ。
しずめた、のは、にくたい。
渚で、きみはみていた、瞳は、深海の色に染まり、夕暮れの頃の、やさしさを孕んだ街灯が、午后のゆううつをなきものにして。それは、浄化に等しく。いとしさと、いのりが、一緒くたになって、夜を迎える瞬間を、こころまちにしている。ハッピーバースデー。お誕生日ケーキの、ろうそくの火を吹き消すときの感じに、にているかもしれない。冬だから、あたたかいココアが、のみたいねえって、おばあちゃんみたいにいう、しろくまが、ぼくのからだにふれて、きみがにんげんのなかで、いちばん、うつくしいからだをしていると褒められたときのことを、思い出している。
いつだって、こわいのは、うらぎりと、かんちがい。
海は、だいたい朝に、まばゆく光る。
きっと、いきものたちの、めざめ。
焼かれる