Turnover Of The Earth

渡逢 遥

温い血液の中で目を覚ました

煩いほどの静寂は手遅れである事を主張していた

事実、私に出来る事などもう無かった

得体の知れない絶対的な流れに呑まれて、灰になっていく自分を空想した

記号になり、数字になり、そして灰になる

突如として、私は灰から生まれたような気がした

灰から数字になり、そして記号が与えられたような気がした

その無機質な循環は然し、無機質であるが故の優しさがあるように思えた

生憎私には自分が灰だった時の記憶はない

それにいつ数字や記号になったのかも覚えていない

火のように生き、灰のように朽ちるのだと悟った

私という存在は、一体何を象徴していたのだろうか

愚かさ、という言葉が過ぎった

然し、愚かさ無しでは人は善にも悪にもなれないだろうとも思った

私はこの流動的な生を最後の最後で愛おしく思った

私は朦朧とする意識の中、冷めた血液の中で瞼を閉じた

Turnover Of The Earth

Turnover Of The Earth

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-11-22

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