メランコリック・ステーション
君は何も信じられないんじゃなくて、何も信じたくない自分に依存してるだけだよ。
この頭はもう使い物にならない
あらゆる甘辞が生温く煩わしい
僕はただ導かれるままに歩いてきた
振り返ることもせず淡々と歩いてきた
然しその径の途中で 僕は発作のように怖気づいてしまった
僕は誰もいない隘路にからだを投げ出した
本当に手に入れたいものは 見過ごしたものの中にしかなかった
あらゆる器官が頼りなく てんで当てにはならなかった
全身で物を書いてきたはずなのに 今の僕は蛻の殻だった
無人の廃駅で来るはずのない列車を
沈黙しながら いつまでも待っているような心地だった
真実に辿り着くのは、いつだって独りになってからだ
僕は終末のような夕暮れを眺めながら
自分の名前を思い出すのに必死だった
メランコリック・ステーション