冷たい寝台

 体温から抜け落ちてゆく集約された真実を海底に沈めて。君のための詩がギターサウンドに掻き消された真夜中の交差点ですれちがうひとたちの瞳に映る蜂蜜色の月に思想は染まり。翅。昆虫に憧れた頃の黄昏時に見た世界の裏側に唇は幸せを模ることを忘れた。冷凍庫にようこそ。マイナス温度のなかで眠る生命体だけを愛するノア。僕の胸に突き立てられた希望。抉る。

冷たい寝台

冷たい寝台

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-14

CC BY-NC-ND
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