星体成分表

 空から降る星をあつめた日の二十七時がどの時間よりも瞬いて薬指に光を宿す。朝の終わりに失った恋を土に埋めて植物の蔓で冠を作った。理科室の黒板に描かれた呪文のような化学式に這う黒い魔物のようなものの姿をはっきり知っているのはおそらく先生だけだった夜が赤い国。人体模型とダンス。

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-14

CC BY-NC-ND
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