あなたの傷つく顔が見たかった

渡逢 遥

あなたの傷つく顔が見たかった

平等に愛するなんて、出来るはずがない

そんなのは、誰も愛していないのと同じだ

誰も特別視していないのと同じだ

自分を欺いて逃げているのと、同じだ。

そう詰りに詰って、あなたの愛情を独占したかった

あなたにも、わたしのあなたへの愛情を気兼ねなく独占してほしかった

ただふたりきりになりたかった

あなたの息遣いを、生きていることを、近くで感じたかった

あなたの孤独に、寄り添いたかった

あなたにとってわすれられない、

致命的な存在になりたかった

もう、誰にも平等な笑顔なんて見たくなかった

わたしだけに見せてくれる顔が知りたかった

苦しかった。苦しめたかった。

だからずっと、

あなたの傷つく顔が見たかった。

あなたの傷つく顔が見たかった

あなたの傷つく顔が見たかった

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-11-14

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted