青年は詩を書く
せっかちな朝日に目蓋をこじ開けられて
迎えたくない今日を迎えさせられる
かつては楽しみだったはずの朝なのに
いつから嫌いになったのだろう
遅咲きの花は咲く前に間引かれた
だが僕なんて咲くかどうかすら怪しい
ああ 僕は今日も
何も成し得ないまま眠るのだろう
座るデスク前 白く光る画面
こんなはずじゃなかったのにな
四角く切り取られた空を眺めて
六畳でグルグル散歩してただけ
どうでもいい言葉なら頭を埋めるのに
白紙を埋めるための言葉は生まれない
才能不在 天啓墜落 集中力は磨耗して
インスピレーションはとうに死んでいる
自称詩書きが駄文を書き殴ってきただけ
僕に使われた言葉達に憐憫の目を向けた
こんな駄作でごめん 画面に手を合わせ
供養するように海へと投げ捨てたけど
このメッセージボトルを拾ってくれる
誰かの胸に響けば僕の人生は報われる
青年は詩を書く