光へ

これはもう二度と見られない景色だ

そんなことを憶いながら歩いていた

過去をなぞるように踏みしめていた

ただ、あの頃と決定的に異なるのは

鬱屈とした感情にはならなかったことだ

喧騒にも惑わされなくなった

どこまでもいけるような気がした

どこかって、そんなのはどうだっていい

どこまでも、どこまでも、どこまでも

そう、今ならどこまでも進んでいける

何にも、誰にも侵されることのない

絶対的な

光へ。

光へ

光へ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-12

Copyrighted
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