芒
風に揺れる
芒が撫でているのは
夕焼けだ
二度と帰らぬ日々を想って
赤い傷口を撫でているのだ
空にだんだん滲んでいって
終には見えなくなってしまう
あの石ころはどこに転がっているのか
鼠黐はもう枯れてしまったのか
あの歌は誰が歌っていたのか
この嘆息は幾度目だろう
沈めば冷たい虫の音を聞く
十三日の月は欠けている
芒は風を撫でている
風は声を運んでいる
頬を撫でて、微かな声を
芒
風に揺れる
芒が撫でているのは
夕焼けだ
二度と帰らぬ日々を想って
赤い傷口を撫でているのだ
空にだんだん滲んでいって
終には見えなくなってしまう
あの石ころはどこに転がっているのか
鼠黐はもう枯れてしまったのか
あの歌は誰が歌っていたのか
この嘆息は幾度目だろう
沈めば冷たい虫の音を聞く
十三日の月は欠けている
芒は風を撫でている
風は声を運んでいる
頬を撫でて、微かな声を
芒