沈降

秋の夜に沈殿している。
私は一つの石くれだ。

虫の声に僅かに揺れて。
ウインカーに点滅している。

朝が来るのが喜びなのか。
ただじっとしていたい。

日の光のスペクトルを避け。
秋の夜に沈殿している。

私は一つの石くれだ。

沈降

沈降

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-08

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