礼拝について

礼拝について

包帯の裏には常に生肉がある。外気と隔絶してみたかった系で、腐るのを待つだけの生肉がある。観測のためだというのなら、眼球くらいつけてやってもいい。生眼球のためにまた包帯を巻く、なんてことをしていると、いつしか生人体のくせにオブジェみたくなってしまうし、それ以前に包帯がもったいない。
人並みに恥の多い生涯を送ってきました。
十三歳ってのはそれだけで神様への反逆なんだろう、と指を折りながら考えていた。わざわざドット柄にネイルをしてから爪を噛むくらいには(今やネイルは女性だけのものではない)めんどくさく達観しながら生きています。あの日佐藤に向けた安っぽい悪意がきっと十三歳の本体で、たぶんこの頭は飾り。ほんとうの言葉にできるものは全部不用品です。不用品だとかがらくただとか言われたくないのなら芸術だと詰ってもいいくらいには忌み嫌っているし、表裏がわからなくなるくらいにはどうにかしている。基地外って言われるから基地の外に出てやるよ。マックのポテトとか食べてるけど、いつかきっとぼくらの方がポテトに食われるよ。錯倒している。そういう理屈で卑屈になれば、どんなに嫌でも卑屈の卑しさ以上にはバカでつまらんクズになれる。

礼拝について

礼拝について

生眼球のためにまた包帯を巻く、なんてことをしていると、いつしか生人体のくせにオブジェみたくなってしまうし、それ以前に包帯がもったいない。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-06

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